暑さの厳しい夏、犬を留守番させる時にエアコンをつけているから安心と思っていませんか？
実はエアコンをつけたはずの室内で熱中症になることがあります。
留守番中は飼い主がすぐに対処できないことから最悪の事態になってしまったという例も。
熱中症は事前の準備で防げます。
大切な愛犬を守るためにもしっかり対処しましょう！

エアコンをつけた室内で熱中症に？！

なぜエアコンをつけた室内で熱中症になってしまうのでしょう。

天候の激変による停電

ひとつはゲリラ豪雨や台風による停電です。
停電で消えてしまったエアコンは停電が復旧しても自動で電源は入りません。

人感センサーでエアコンがOFFに

最近は人感センサーのあるエアコンが増えてきました。
けれどセンサーは犬には反応しないため誰もいないと判断してしまうのです。
初期設定ではセンサーがONになっていることが多いので、留守番させる時には必ず確認しましょう。

どちらの場合にも気密性の高い住宅ではあっという間に室温が上昇してしまいます。
防犯上問題のない窓がある場合は、風が通り抜けるように対局の窓を数センチあけておいてあげましょう。

犬の留守番・暑さ対策はどうすればいい？

設定温度を低くしすぎるとおなかを冷やして下痢してしまう子もいます。
設定温度は26度前後にしましょう。
サーキュレーターなどで空気を循環させてあげるとなおよいでしょう。

また、犬にとっては温度と同じくらいに大事なのが湿度です。
湿度が高すぎると体の熱を放出できず体内に熱をため込んでしまいます。
湿度は40％〜60％程度になるように調整してあげましょう。

お水はどこでも飲める？

やんちゃな子は留守番中にお水のボウルをひっくり返してしまうこともあります。
そんな時でも大丈夫なように水は数カ所に分けて置いておいてあげましょう。
熱中症対策だけでなく、万が一飼い主が災害や交通トラブルに巻き込まれて帰宅が遅くなった時も安心です。

できるなら室内フリーにする

サークルやケージで留守番をしている犬も多いと思います。
ただ熱中症対策の視点からいうと、夏だけでもフリーにしてあげた方が安全です。
室内の温度が上がった時に家の中の涼しい場所を探して移動できます。

とはいえ留守番時にイタズラしちゃうなどフリーにできない子もいますよね。
その場合は留守番時だけでもケージやサークルを涼しい場所に移動させてあげましょう。
設置場所は日が直接あたらない場所にします。
窓を開けられる場合は風が抜ける導線上に置くとよいでしょう。

熱中症予防グッズを置いておく

ペット用の暑さ対策グッズを部屋に置いてあげましょう。
クールマットや保冷剤を入れるタイプのベッドなどさまざまな種類があります。
愛犬に合うものを選んであげるとよいですね。
電気が必要のないタイプのものなら停電になっても安心です。

また、凍らせたペットボトルにタオルを巻いて置いておくのも効果があります。
この場合1.5〜2Lのできるだけ容量の大きいペットボトルだと氷が溶けにくくなります。

犬の熱中症はこんなに危険！

犬は人間と違って全身から汗を出して体温をさげられません。
そのため体温調整がうまくいかずに熱中症になりやすいのです。

熱中症は最悪の場合愛犬の命を奪う可能性がある恐ろしいものです。
幸い命が助かったとしても体に大きなダメージを受け、脳機能障害などの後遺症を引き起こすことも。
大切な愛犬を守るためにも、夏の留守番での熱中症対策は重要です。

熱中症になりやすい犬種はある？

パグやフレンチブルドッグなどの短頭種や肥満気味の犬は注意が必要です。
また子犬やシニア犬も体温調整機能が弱いため気をつけてあげましょう。

もし愛犬が熱中症になってしまったら

どんなに準備しても思わぬ事故が起こる可能性はゼロではありません。

もし帰宅時に愛犬の様子がおかしいと感じたら、すぐに獣医さんへ連れて行ってください。
熱中症は時間がたてばたつほど回復が難しくなります。

• いつもよりもハァハァと苦しそうに息をしている
• 呼びかけても反応が悪い・ぐったりしている
• 落ち着きがなくフラフラしたりぼーっとしている
• 大量のよだれが出ている

などの症状は大いに熱中症の疑いがあります。
軽く見えてもダメージにより後遺症が出ることもあります。
素人判断せずに診断を受けて適切な処置をしてもらいましょう。

大切な家族である愛犬を守れるのは飼い主さんだけ！
ちょっとした対策で安心してお留守番できるので、ぜひ実践してあげてくださいね。

電気のいらないジェルマットならお留守番中でも安心

熱を吸収してひんやりするジェルマットは、電気を使わないのでお留守番時に停電になっても安心です。
ハウスの中やお気に入りの場所に置いて、夏のお留守番中のリラックススペースにしてあげましょう。
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村田 幸音愛玩動物救命士・ペット災害危機管理士・犬の管理栄養士。犬・猫・うさぎ・ハムスター・亀・熱帯魚・インコ・ヒヨコを家族に育ち、現在は柴犬と暮らす愛犬家。趣味は犬連れ旅行と犬連れごはん。三度の飯と犬が好き。

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