
目次
毎日元気に散歩したり遊んだりしていたのに、ふと気がつくと飼い主よりも先にシニアの階段をのぼってしまう犬たち。
シニアになった愛犬が健やかで幸せに暮らすために、わたしたち飼い主にできることはたくさんあります。
シニア犬にとって暮らしやすい生活空間や、健康でい続けるための食事、ライフステージに合わせたお散歩やお手入れなど、ほんの少しの工夫でよいのです。
大切なパートナーと1日でも長く楽しく、一緒にいられる方法をまとめました。
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シニアこそ散歩習慣を大切に
人間もそうですが、年を重ねていくと体力や筋力が落ちたり、関節に痛みがでてきたりします。
若い頃に大好きだった散歩にもあまり行きたがらなくなる犬も。
けれども、犬が行きたがらないからと散歩をやめてしまうと一気に老化が進んでしまいます。
使わないと関節が硬くなり筋力は落ちてしまうため、自力で立てなくなる、歩行困難や寝たきりになるといったリスクもあります。
コースや時間を工夫して、散歩の習慣をなくさないようにしましょう。
散歩コースをシニア用にシフトチェンジ・適度な刺激で認知症予防にも
シニアになったら、若い時のように長時間歩く必要はありません。犬のペースに合わせてゆっくりと散歩の時間を楽しみましょう。
シニアになると、少しずつ今まで好きだったものや新しいことに興味がなくなってきます。そのため、脳への刺激が少なくなってしまうのです。外に出て家の中とは違うニオイを嗅いだり音を聞いたり、脳を活性化させれば、認知症の予防効果も期待できます。
自力歩行が難しい犬や疲れやすい犬は、抱っこやカート、キャリーバッグなどを用意してあげてください。外の空気に触れるだけでも、満足してそのあとぐっすりと眠れます。
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暑さ・寒さ対策はしっかり・愛犬の様子をよく見て歩こう
シニア犬になると体温調整がうまくできなくなってきます。夏は日中の暑い時間をさけ、冬は洋服を着せるなどして対応してあげましょう。体調が悪い時に無理は禁物です。
また、散歩では家の中の狭い範囲を歩く時にはわからない愛犬の変化に気がつくことがあります。まっすぐ歩けているか、小さな段差でつまずかないかなど、様子を見ながら歩きましょう。
また、散歩コースを少し変えてみるのもオススメです。慣れている場所ならば記憶があって歩けても、知らない場所は視力の衰えや視界欠けでモノにぶつかることもあります。
シニア犬は小さな変化を見落とさないようにして、気になることがあったら獣医師さんに相談するようにしてください。
食事をシニア用に切り替え食べやすい工夫を
生涯健康に過ごすためには、食事がもっとも大切です。
シニアは消化機能も低下してくるだけでなく、基礎代謝も落ちて太りやすくなってもきます。年齢に合わせた食事に徐々に切り替えていきましょう。
シニア食への切り替えは何歳から?
一般的には小型犬や中型犬は7歳から、大型犬は5歳からシニア用のフードへの切り替えが推奨されています。けれども、同じ年齢でも犬によって体質も老化のスピードもまちまちです。
最近は犬もどんどん高齢化しており、健康状態に問題がなければシニア用のフードにすぐに変える必要はありません。
- うんちがゆるくなってきた
- ゲップやオナラが多くなった
- 毎回フードを残すようになった
このような場合は、今のフードに少しずつシニア用のフードを混ぜて与え、様子を見ながら切りかえてゆくとよいでしょう。
食欲がアップする方法
シニアになると食欲が落ちてくる犬も多くいます。その場合、ニオイの強いものをトッピングしたり、かるく温めてニオイを立たせると食べてくれることがあります。
また肉のゆで汁などをフードにかけて、ふやかしてあげるのもよいでしょう。
食べやすくなる工夫をしてあげよう
シニア犬の食欲が落ちる原因のひとつに身体の機能低下があります。
足腰や首などが衰えたり痛みがあると、頭を下げてごはんを食べることがつらくなってくるのです。
フードボウルをペット用のテーブルに置いたり、食べやすい位置で飼い主さんが持ってあげたりすると負担が少なくなります。
他にも、歯が悪くなってきている可能性もあります。
フードを砕いたり、ウエットフードに変える、お湯でふやかすなど食べやすくなるように工夫してあげましょう。
元気なうちから部屋をシニア向けにレイアウト
犬は目が見えなくなると、見えていた時の記憶やにおいをたよりにして部屋の中を移動します。
いつかくるかもしれない目が見えない日のためにも、愛犬が怪我しないように早いうちから安全にレイアウトしてあげましょう。
レイアウトする時は、一度、犬の目の高さで部屋をみてください。普段は気がつかない犬目線での危険な場所が見えてきます。
家具の配置
犬の導線に危険がないように、家具が安全な配置になっているか確認します。
もしも可能なら、行動範囲にできるだけ家具がないように減らせるとよいでしょう。
動かせない家具は、角をタオルやクッション材でガードしておくと安心です。
段差に注意
シニア犬は足が思うように動かなくなるため、小さな段差でもつまずきやすくなります。
たとえば、ドアや玄関のわずかな段差もシニア犬にとっては怪我のリスクが伴います。
段差スロープやステップを設置するなどして、負担が少なく歩けるようにしてあげましょう。
若い頃には自由に昇り降りしていた階段も、シニア犬の足腰には負担が大きくなってきます。
階段は抱っこするか大きな犬の場合はかならず飼い主さんがついていてあげましょう。
行動範囲に階段がある場合は、落ちないように階段の前に柵やペットガードなどを設置するようにしてください。
コードを収納する
意外に見落としがちなのが、部屋を横断する電源コードや、コンセントまわりにまとまっているコードです。
つまずいたり、身体の一部がひっかっかってしまう可能性があります。
間違って噛んでしまっても危ないため、コートカバーをつけたり、犬のとどかない高い位置で壁に固定するなどしましょう。
ソファにスロープや階段をつける
ソファーの上が大好きな犬は多いですが、シニアになると着地に失敗して怪我する可能性が高くなります。
スロープや階段を設置して、なるべくジャンプさせないようにしてください。
警戒心の強い犬や、まだそれなりに動ける犬は、設置しても使わないことがよくあります。
その場合は、大好きなおやつで誘導して何回か練習してあげましょう。
隙間がないようにする
身体の機能が衰えてくると、犬はバックで歩けなくなってきます。そのため、狭い隙間に入ってしまって動けず出て来られないという場面がシニア犬にはよくあります。
家具の配置を隙間がないように工夫するか、どうしても隙間ができてしまう場所には物を置いて入れないようにしましょう。
床を滑らない素材のものにする
シニアになると後ろ足が弱ってきて踏んばる力が衰えてきます。フローリングの場合は、滑りやすく犬の足腰への負担があるだけでなく、怪我のリスクも大きいです。
タイルマットなどを敷くか、滑らないような加工をしてあげましょう。
水・トイレの場所をベッドの近くに
今は自由に歩いている犬でも、少しずつ衰えてきてあまり動けなくなる時期がくるかもしれません。
そのためにも、飲み水とトイレはベッドの近くに設置してあげましょう。
お手入れは病気予防の役割も
歯磨き
7歳を過ぎた犬の多くは、歯周病など歯になんらかのトラブルを抱えていると言われています。
歯周病は悪化すると、食事がとれないほど痛んだり、他の病気のきっかけになったりすることも。
そうならないためにも、食後の歯磨きを習慣づけましょう。
シニアになるまで歯磨きの経験のない犬は、口の中に歯ブラシが入るのを嫌がるかもしれません。
その場合は、歯ブラシに犬用の好きな味の歯磨き粉をつけて自ら噛ませます。
それでも嫌がる場合は、歯をケアするおもちゃやガムを使ってもいいですね。
爪切り
シニアになると運動量が減り、散歩などで爪がすり減る機会が少なくなります。
また、重心が足先ではなくかかと寄りになってゆくため、爪の生える向きが上向になってきます。
カーペットなどに引っかかりやすくなるため、こまめにカットしてあげてください。
毎日のブラッシングと目や耳のケア
シニア犬のケアに、ブラッシングはオススメです。
毛並みを整えたり毛玉を防止するだけでなく、皮膚を清潔に保ち血行を促進する効果もあります。
シニアになって免疫力が落ちてくると、目ヤニが増えてくることがあります。
アレルギーや他の病気の可能性もあるので、急に増えたなと感じたら獣医師さんに相談してください。
また、耳から嫌なニオイがしたらトラブルの可能性大。
耳あかをためないように、イヤークリーナーでケアしてあげる習慣をつけると、変化に気が付きやすくなります。
生活リズムを整えよう
シニアになると寝ている時間が多くなります。気持ちよさそうに寝ている姿を見ると、起こすのがかわいそうに思えてしまいますが生活のメリハリをつけるように気をつけましょう。
シニア犬は昼夜が逆転してくるなど、飼い主さんの生活に影響がでてしまうことも多々あります。
「起きている時間はしっかりと体や頭を動かし、休める時間はしっかりと休む」ことで、規則正しい生活になります。
愛犬の健康寿命が長くなり、寝たきりや夜鳴きなどのリスクも軽減される可能性があります。
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ずっと元気でずっと一緒に
シニア犬と暮らしていると、1日1日が宝物のような大切な日だと実感することも多くなるものです。
いつまでも元気で幸せに暮らしてほしいから、日々の習慣や暮らしを見直してみましょう。
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